「把手共行」

~分かち合おう、共にロータリーの感動を~

 

皆さんの「ロータリー・モメント」は何ですか?
ロータリー・モメントとは、「心に残るロータリーの体験」だといいます。初めて私にその瞬間が訪れたのは、地区米山部門へ出向した1年目でした。それから私は米山奨学記念事業が好きになり、そして、ロータリーが好きになりました。

 

61年目を迎える大宮西ロータリークラブは、長い歴史と伝統とともに多くのメンバーを擁するクラブへと発展しました。しかし、3年間にわたるコロナ禍により活動が停滞し、また、クラブの代名詞であった大きな継続事業もなくなり、次第にメンバーの参加も減少してまいりました。そんな中、ようやく思い切り活動できる時がやってきたのだと思います。今以上に、そしてコロナ以前よりもクラブを活性化し、活力みなぎるクラブとなるべく、まずは、ロータリーをやって良かったと思えるような、ロータリーの感動を感じられる、そんな「奉仕の喜び」につながる事業を実施し、その体験を皆で共有することにより、メンバーの活動意欲や仲間意識を高めていきたいと思います。

 

「奉仕の喜び」につながる事業、それは相手が心から喜んでくれるものであり、それが我々の喜びへつながり、そしてロータリーの楽しみとなるのではないでしょうか。日本のロータリーの父と言われる米山梅吉氏は、人を喜ばすことが好きで、「他人が楽しむのを見ているほど幸福なことはない」と生涯を通じて語ったそうです。米山氏がよく口にした言葉に、「何事も人々からして欲しいと望むことは、人々にもそのようにせよ」という聖書の言葉があります。人を喜ばせるためにはそのように、自分の身に置き換える、相手の気持ちになって考えること、そんな、他を思いやる「利他の心」が必要です。常にそれを念頭に置き、より良い奉仕の実現を目指してまいります。

 

また、それはクラブ運営にも重要ではないでしょうか。例会は時間厳守が鉄則ですが、そのために参加した人の気持ちや行動を犠牲にしてはなりません。そのようなことがあれば、それは出席率やクラブへの評価の低下にもつながるはずです。例会運営については、月初例会への行事集約による、ゆとりあるスケジュールの立案や、前半でのセレモニー終了、後半は完全に卓話とする時間配分など、「時間と人の心の両立」を目指します。また例会内容においては、新たな、かつ様々な問題に関する卓話を選定するとともに、全メンバーでの議論の場を設け、今後の奉仕の可能性を模索してまいります。

 

奉仕事業の広報活動も重要です。我々の活動が世に広く知られ、認められれば、それはさらなるクラブへの愛着やメンバーとしての誇りにつながり、やがて「知り合いにクラブ入会を勧めてみよう」という動機にもつながっていくのではないでしょうか。今、入会されて間もないメンバー、そしてこれから入会するメンバーも多いと思います。我々ロータリアンは、親睦・交流を経てクラブへの帰属意識が生まれ、仲間と様々な活動を続ける中で、やがて奉仕への意欲が芽生えます。共に奉仕活動を経験してもらいながら、より心が深く通い合う交流ができるよう、夜間例会や移動例会、会員旅行、新入会員歓迎会など交流にも注力し、奉仕と親睦の両輪充実を持って、より楽しいロータリー活動を目指します。

 

把手共行とは単純に「手をとり合って共に進む」ということです。では、誰と共に進むのか?それは他者であるとも、内なる自分自身であるとも言われます。「入りて学び、出でて奉仕せよ」という言葉があります。より良い奉仕を行うためには、メンバー一人ひとりが、ロータリアンとしての自分自身を見つめ直し、さらに磨くことが必要だと思います。奉仕の「質」を高めるために、今以上にロータリーを理解し、知識を向上する例会や研修を行ってまいります。

 

では、手を取り合う他者とは誰なのか。それは当然メンバーであり、地域や地区の各団体で す。特に、地区米山学友会とは協働して奉仕事業を行います。若い力と柔軟な思考による大きな協力を仰ぐとともに、奉仕体験を日本との架け橋としての成長につなげてもらいます。青少年は国や世界の未来そのものであり、その健全な育成は未来を大きく左右します。本年度は児童および青少年を対象とする奉仕活動や卓話を多く行ってまいりますが、米山学友会をはじめ各青年関連団体と連携し、その健全育成を目指すとともに、今後の奉仕の在り方を探ります。

 

大宮西ロータリークラブは地区、そして埼玉県の中でも最大の規模を誇るクラブです。我々が手をとり合ってつないだ輪は広く、そして我々が同時に踏み出す一歩の足音は大きく鳴り響きます。そのメンバー全員が手をとり合い、協力しあい、目的に向かって進むその力は、本当に大きな力を秘めていることを今一度思い起こし、地域で、そして世界で、大きな「希望」を生み出していけるよう、一人でも多くのメンバー同士、そして地域や各団体の皆様と手をとり合い、共に歩んで行きましょう。

 

2023-2024年度
国際ロータリー第2770地区 第4グループ
大宮西ロータリークラブ
会長 藤嶋 剛史

 

 

「活動方針」

心の充実と奉仕の充実を想像し、会員と社会環境が笑顔になれるよう
創造します。

  1. 利他の心を念頭に置いたクラブ運営
  2. 奉仕の喜びと楽しみを感じられる事業の実施と感動の共有
  3. ロータリーを理解し奉仕の質を高める例会や研修の実施
  4. 心が深く通い合いロータリーを楽しめる交流の実施
  5. 上記すべてを通じたクラブの活性化